2023.12.21

リノベーション

大坂団地リノベーション

国見町が所有・管理している大坂団地5号棟をテレワーク、サテライトオフィス拠点としてリノベーション

企画・プロデュース・リノベーション設計

 

らいおん建築事務所がお手伝いをしている福島県国見町のリノベーションまちづくりのプロジェクトとして、国見町が所有・管理している大坂団地5号棟のリノベーションを行いました。

国見町は、この数年、藤田駅周辺エリアで古い建物を活用し、リノベーションをして町民のための交流の場や働く場を作っていくリノベーションまちづくりに取り組んでいます。その取り組みの一環として、町有資産である大坂団地のリノベーションを行い、この場所に新しい事業者のコミュニティ、「おおさかのおか」を作っていくことにしました。「おおさかのおか」は、国見町が所有する遊休不動産を民間のプレイヤーや行政自らが利活用し、エリア再生を行う事業です。

らいおん建築事務所が企画・プロデュース・リノベーション設計を行なった大坂団地5号棟(4戸)のリノベーションは、テレワーク、サテライトオフィス拠点としての利用をメインとしています。

断熱リノベーションとして、外壁は外張断熱工法を採用し、Sto Japan社のSto EPS ボードを120mm施工した上にSto ロータサンK1.0で仕上げ外観を一新、床下はデュポン・スタイロ社のスタイロエースⅡを90mm、天井はパラマウント硝子工業社の太陽SUN高性能品16kのグラスウールを300mm施工し、開口部は断熱性能の高いYKK AP社のエピソードNEO-LBに取り替えました。この断熱リノベーションにより、UA値(外皮平均熱貫流率)が0.44というHEAT20のG1基準を満たした快適な温熱環境を作りました。

間取りは大きな変更をしていませんが、4戸中2戸(1号室、2号室)は内装仕上げまでリノベーション済、残り2戸(3号室、4号室)については内装仕上げは借り手側が好きにアレンジできるDIY可能な空間としています。ミニキッチンや洗濯パン、シャワーブースなど住まいの機能も全て一新したものを有しているため、職住一体の生活が可能になっています。

続々と入居が始まり、サテライトオフィス拠点の事業者をはじめ、児童発達支援の放課後デイサービスや農作物の食品加工場も入居を予定しています。この場所が国見町の新しい形の商店街となり、まちの変化の点と点を結ぶハブとしての役割を担っていきます。

竣工年:2023年7月(リノベーション完了時)
場所:福島県伊達郡国見町
用途:事務所・共同住宅
主要構造:RC造
規模:地上2階 237.12㎡
撮影:中村 晃