2019.07.15

リノベーション

滝野川の家

祖父と母が暮らした診療所兼住居から、地域住民に開かれたダンススタジオ兼住宅へのリノベーション

・リノベーション ・事業プロデュース

 

「滝野川の家」は、コンテンポラリーダンサーのご夫婦と、お子様の家族3人で住む家のリノベーションを行ったプロジェクトです。

子育てで家で過ごす時間が増え、日常をもっと楽しく暮らしたいと思ったことがきっかけとなりご依頼いただきました。  そこで、らいおん建築事務所は新しい創作活動が生まれるような、まちと交流しながら一緒に育める家を提案。元々医者だったお祖父様が営んでいた元診療所を、地域にひらかれたダンススタジオ(1階)・ゲストルーム& Airbnb(2階)・住宅(3階)・地下ガレージスペース(地下1階)の複合施設としてリノベーションを行いました。

地下1階のガレージスペース(賃貸スペース)は、自分の暮らしを通してまちの人を元気にするような場所にしたいという施主様の願いから、まちの方がここで新しい事業を始めやすい場所となっています。

 1階のダンススタジオは、子どものダンススタジオをはじめとして、ヨガ教室やダーニング教室など幅広い分野で使用できる汎用的な空間としました。

3階の住居部分には、快適に過ごせるように断熱をしっかり行いました。家族で生活する3階のフロアは断熱材を内側に付加し、開口部は室内側にサッシを追加して二重窓にすることなど、重点的に断熱を施しています。

また、らいおん建築事務所はリノベーションに加え事業提案も行い2階のゲストルームが空いているときには民泊事業を始めました。長期的な滞在をすることができ、その期間に1階のスタジオの利用も可能なため、アート・イン・レジデンスのような使い方で利用される方もいるようです。今では、まちで声を掛けてくれる方や、開放日には小さなお子さん連れのママさんたちが足を運んでくれるようになり、家は帰って寝る場所だけではなく、まちに住みひらくを体現する家になっています。

 都電庚申塚の駅を降りるとどこか懐かしい風景が広がる、滝野川。建物のオーナーであり、コンテンポラリーダンサーでもある笠井晴子さんに、リノベーションを通して出会った素敵な生活についてインタビューした記事をVOICEに掲載しているので、そちらも是非ご覧ください。

《 Renovation Interview 》滝野川の家

竣工年:2018
場所:東京都北区
用途:住居兼スタジオ
主要構造:鉄筋コンクリート造
規模:215㎡
撮影: