2022.12.26

リノベーション

練馬の空き家活用リノベーション

東京都練馬区にある空き家をらいおん建築事務所自らが建物オーナーから借上げて転貸経営をしている事業

オーナーへの空き家活用の企画提案・入居者や周辺相場リサーチ・改修設計・改修工事施工管理・建物の管理

 

「練馬の空き家活用リノベーション」は、東京都練馬区にある空き家を、らいおん建築事務所自らが建物オーナーから借上げて、転貸経営を行っている事業です。

建物オーナーのお父様が長年暮らしていた住宅ですが、お父様が亡くなってからは空き家となっていました。

オーナーとしては活用したい思いもありながら、どうすれば良いかわからず、更に改修費用もあまりかけられない。といった課題がありました。 

らいおん建築事務所では、オーナーへの活用の企画提案をし、入居者や周辺相場リサーチを元に改修設計・自社管理による改修工事、入居者募集先の選定などを行って、現在は入居者要望の対応や建物の管理まで一貫して行っています。

練馬駅から徒歩7分ほどの立地にありながら、住宅と同等の広さの庭を持つ、他にはない魅力が元々あった建築でした。

内部は、リビングダイニングを中心に、キッチンと3つの個室が隣接する間取りとなっています。

もともと個室は全て畳敷きの和室となっていましたが、床の間のある一室のみ畳を残し、その他の2室は現在のライフスタイルに合わせて、無垢フローリングを敷きしました。

和室の聚楽壁と板張りの天井、木彫りの欄間などは状態も良かったため、そのまま活用して新旧が共存する、ここにしかない雰囲気を作り出しています。

出窓に腰掛けてのんびりしたり、庭を眺めたり、畳に寝転んだりと家族が各々の時間を過ごせる個室になっています。

キッチンは一新して、シンプルで明るい印象としました。

浴室は昔ながらのタイルの内装と浴槽をそのまま利用することで、レトロな雰囲気と広い浴室を残すことで、ユニットバスでは作れない空間になっています。

作り込まれた木製の扉、聚楽の壁や木板の天井、ちょっとした木製家具。これらは継承されつつも、新しい住み手が自分たちの生活に合わせて建築に手を加えていき、この建築は少しずつ変化していくでしょう。

新しい住人が生活が始まっていて、家に明かりが灯り、庭にビニールハウスがつくられており、すでに変化が生まれています。

空き家になって時間が止まっていたこの場所に、また新しい時間が動き始めています。

竣工年:2022年(竣工年:1984年)
場所:東京都練馬区
用途:共同住宅
主要構造:木造
規模:2階建て 延べ面積 112.80㎡(賃貸部分)
撮影:らいおん建築事務所