2022.10.03

まちづくり

大阪府泉佐野市さの町場でのリノベーションまちづくり

視野を広げて周りから戦略的に商店街を再生させたまちづくり

・エリア再生のためのリサーチ ・エリア再生のための戦略の立案 ・不動産オーナーや事業者プレイヤーの発掘と育成 ・実践的なリノベーションワークショップ

 

大阪府泉佐野市のさの町場エリアにて2019年からエリア再生プロデュースを行なっています。この3年間で12件の遊休不動産が再生され、さの町場が賑わっています。

同市の生活産業部の部長である西納さんから商店街の再生の相談を受けたことをきっかけに、さの町場エリアの再生プロデュースに関わることとなりました。

駅前の商店街には利用者がほとんどおらず、商店街の店舗の老朽化、後継者不足、店主の高齢化など、空き店舗問題が深刻化していました。

商店街の賑わいが失われている本質的な原因は、商店街を利用するさの町場の住民がこのまちから激減したことだと考え、商店街の問題をさの町場全体の課題と捉えました。

エリア再生のために、硬直した商店街から再生を行うよりも、交渉が進めやすい周辺の遊休不動産を活かして若い方々が活躍する場所や生活する場所を作り出すことでさの町場に人を呼び戻し、自然な流れで商店街の活気を取り戻すことにしました。

 

まず初めに、さの町場に遊休不動産をお持ちの不動産オーナーから協力を得るため、リノベーション まちづくりについて知ってもらうための講演会を開催しました。

すると、講演会後すぐにまちづくりに関心のある志の高い遊休不動産のオーナーが2組現れ、活用に困っている空き家がさの町場に賑わいを生み出すために役に立つのであればとWSの題材として物件を提供してくれました。

 

提供していただいた遊休不動産をもとに、空き物件を活用した起業の仕方を実践的に学ぶことのできるリノベーション実践ワークショップを開催したところ、実際にその物件で事業を始めたいとやる気に満ち溢れた事業プレイヤーが現れました。

彼らはすぐに行動に移し、事業計画を作成して不動産オーナーへプレゼンテーションを行い、承諾を得ることでプロジェクトを立ち上げることとなりました。

 

これを起点に、毎年のように民間プロジェクトが生まれ商店街周辺がにぎわい始めました。

週末には、民間のプロジェクトが連携しイベントが開催されており、新しく何かを始めたいというプレイヤーが集まるようになりました。

 

現在ではさの町場エリアで、文化財保護課が移設され廃業していた銭湯がオフィスとしてリノベーションされたり、民間主導のプロジェクトが自発的に生まれる様になったことでリノベーションまちづくりの活動が商店街へ飛び火して若者が新しくお店を始めたりと商店街に人が集まり賑わっています。

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